中国では、「お客さんが食べきれないぐらいのたくさんの料理でもてなす」ことを重要視します。
「寛大にもてなせる財力の証明」つまり「メンツ」のためにも、大量に料理を注文し、ほとんど手のつけられていない料理が、そのままごっそり捨てられていきます!
この文化を大切にする人が多い中で、一方では「これは余りよろしくない習慣だ」「本当にもったいない」という感じる方もおられるんですよね。
それで「大事なのは、個人のメンツじゃなくて、限りある資源のはずだ!」と勇気を持って発言する中国人もおられます。
では、この「〜〜じゃなくて、……のはずだ」を中国語でどう表現するか考えましょう。
キーワード説明
「不是〜〜而是……(bu2shi4〜〜er2shi4……/ブシー〜〜アーシー……)」で「〜〜ではなくて……だ」の意味。
「〜〜ではなくて……だ」の中国語@
例文1:「丢 不起 的 不是 面子 而是 资源。」
(dui1 bu4qi3 de bu2shi4 mian4zi er2shi4 zi1yuan2)
「ディウ ブチー ダ ブシー ミエンズ アーシー ズーユェン」
意味:「捨てられないと思うべきなのは、メンツではなくて、資源だ。」
単語説明
「丢(dui1/ディウ)」は、「投げ捨てる」という意味の動詞。
「不起(bu4qi3/ブチー)」は、「〜〜できない」の意味。
「面子(mian4zi/ミエンズ)」は、「メンツ」の意味。
確実に食べおわらない量の食事でもてなす習慣は、中国人がとても大事にしているメンツが関係しているので、もったいないという気持ちだけでは、なかなかこの習慣は変わっていかないだろうなと思います。
「不是……而是〜〜(bu2shi4……er2shi4/ブシー……アーシ〜〜)」は日常の普通の会話でも、よくつかわれる構文です。
例えば、中国語がかなり上手な外国人でも、やはり母語の影響を受けて多少は中国語がなまってしまいます。
それで、中国人にこちらの意図が正確に伝わらず、勘違いされることは結構多いんですね。
また、中国語が第二言語の外国人留学生同士でコミュニケーションをとるときにも、お互いの中国語力がいまいちだと、会話の中でよく勘違いが生じます。
それらの場面で、「不是〜〜而是……」は活躍ですよ。
「〜〜ではなくて……だ」の中国語A
例文2:「我的 意思 不是 你 来 探访我,而是 我 来 探访你。」
(wo3 de yi4si bu2shi4 ni3 lai2 tan4fang3 wo3,er2shi4 wo3 lai2 tan4fang3 ni3)
「ウオ ダ イース ブシー 二― ライ タンファンウオ、アーシー ウオ ライタンファン 二―。」
意味:「あなたが、うちに来てねという意味じゃなくて、私が、あなたの家に行くという意味ですよ。」
単語説明
「意思(yi4si/イース)」は、「意味」の意味。
「探访(tan4fang3/タンファン)」は、「訪ねる」「訪問する」という意味の動詞。
外国人同士が中国語を使って、顔と顔を合わせて相談しているときは、ゼスチャーを使えるので、比較的相手の意図を理解しやすいですが、電話で打ち合わせをすると、結構大変なことが多いですね。
例えば、「わたしが相手の家に行く」と言っているのに「あなたがこちらの家に来て」と言っていると、思いこまれてしまうことがあります。
自分の言ったことがうまく伝わらなくて、例文2のように「私の言った意味は〜〜ではなくて、……の意味です。」と言いたいときには、「不是〜〜、而是……」の構文を使うと便利ですよ。
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