中国人の方は、初対面の相手に、自分の名前の漢字を説明するとき、特定の言い回しを用います。
説明の言い回しが決まっている代表的なものが「李」さんです。
「李」という名字の説明の仕方
例文1:「我姓李,木子李。」
(wo3 xing4 li3 mu4zili3)
「ウォシンリー、ムーズリー。」
意味:「李と申します、木に子と書く李です。」
単語説明
「李(li3/リー)」は、中国の代表的名字。
「姓(xing4/シン)」は、「名字」の意味。
解説:「我姓〜〜」で、「私の名字は〜〜です。」の意味になり、自己紹介の必須ワードです。
これは名字を名乗るフレーズなので、「我姓」の後ろに、フルネームはいいません。
「木子李(mu4zili3/ムーズリー)」は、名字「李」がどの漢字かを説明するフレーズ。
解説:「李」この漢字は、上半分が「木」、下半分が「子」ですよね。
それで例文1は、「木」と「子」からなっている「李」ですと名乗っていることになります。
日本でも、似たような説明をしますよね。
例えば「しばた」さん。
「柴犬の柴に、田んぼの田です」とか、「芝生の芝の方の、芝です」などなど、わざわざ書かなくても、相手に分かってもらえる説明方法があるのは日本も中国も同じなんですね。
中国語を学び始めのころ、「李」さん、という人と初めて会った時、こんなやりとりがありました。
私:「名字はなんとおっしゃるんですか?」
李:「例文1:名字は李、ムーズリーです」
私:「そうですか・・・・・・(リームーズリーさんか、長ったらしい変わった名前だなぁ)」
この時、まだ「李」を説明する「ムーズリー」について知らなかったので、それも名前の一部かと、勘違いしていたんです。
今まで「李」さんが、他の方法で、「李」の字を説明しているところを聞いたことがないので、「田んぼの田」のように、お約束の言い方になっていますね。
相手が「李」ですと名乗ったら、先手を打って「ムーズリーの李ですか」と聞くのもありです。
日本にいる中国人の「李」さんにそう言うと、「お、中国語をしっているね」と嬉しそうにされますよ。
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