
中国で生活していると、色々なことを、うらやましがられます。
例えば、私たち日本人は、ビザなしでも世界の大多数の国に観光旅行に行けることを、そんなに特別なことではない、と感じていますよね。
でも、中国の方にとっては、ノービザでどこにでも旅行に行けるのは、ものすごく羨ましいことなんです。
中国人は、自国の一部である香港に行くにも、わざわざ自分の戸籍がある町のお役所まで出向いて、ビザに相当する「通行証」を取得しないとなりません。
まして、外国に行こうと思ったら、日本人の何倍もの面倒を乗り越えなければいけないんです。
友人が、ヨーロッパに旅行に行くための手続きをしたときのこと。
彼は、10時間近くも列車に揺られて隣りの省まで行って、パスポートをようやく取得していました

パスポートの申請が、用事を済ませるというレベルのことではなくて、泊まりがけの旅行になってしまうんです。
友人は、パスポート取得旅行の帰り、行きの10時間の列車がよっぽどつらかったみたいで、飛行機で帰ってきていました。
そういうわけで、自国と日本を比べる中国人の友人から、普段の会話でもしょっちゅう「いいなぁ、羨ましいなぁ。」と言われるわけです。
羨ましいという表現
例文1:「我 真的 装 你。」
(wo3 zhen1de xian4mu4 ni3)
「ウオ ジェンダ シエンムー ニー。」
意味:「(私は)本当に、(あなたが)羨ましいな〜。」
単語説明
「真的(zhen1de/ジェンダ)」は、「本当に」の意味で、英語の「Really/リアリー」に相当します。
「装(xian4mu4/シエンムー)」は、「うらやむ」という動詞。
解説:「羨望のまなざし」の「羨」と、「慕う(したう)」の「慕」からなっているので、日本人には意味の想像しやすい単語ですね。
うらやましいと言われたときの返答例
例文2:「是吗? 我没想过。」
(shi4ma? Wo3 mei2 xiang3guo)
「シーマ? ウオ メイ シャングオ。」
意味:「そうですか? 考えたことがありませんでした。」
単語説明
「是〜〜(shi4/シー)」は「〜〜です。」の意味。
「吗(ma/マ)」は、文末において、疑問を表します。
解説:「是吗?(shi4ma/シーマ)は、字義的には「ですか?」の意味ですが、意訳では、語尾を少し上げて「そうですか?」という軽い聞き返しの意味を持ったり、「そうでしたか。」という、軽い相づちになったりと、会話で多用されるフレーズです。
「想(xiang3/シャン)」は、「考える」の意味。
解説:中国語の「想」の意味は、「〜〜したい」の方が有名ですが、この語は「考える」の意味でも、よく用いられています。
「没想过(mei2xiang3guo/メイシャングオ)」で、「考えたことがない」の意味。
解説:「没+動詞+过」は、「(動詞)をしたことがない」という、過去の否定形になります。
例文3:「我的 国家 也 有 很多 问题。」
(wo3de guo2jia1 ye3 you3 hen2duo1 wen4ti2)
「ウオダ グオジャー イエ ヨウ ヘンドゥオー ウエンティー。」
意味:「私の国にも、たくさん問題がありますよ。」
単語説明
「〜也有…(ye3you3/イエヨウ)」は「〜も…がある。」の意味。
「很多问题(hen2duo1 wen4ti2/ヘンドゥオー ウェンティー)」は「多くの問題」。
中国人の友人の多くは、日本という国は自国よりもはるかに発展していて、毎月の給料はものすごく多くて、とっても良いところだと信じています。
日本人は、自由な国で生活していて、たいした悩みもないんだろうし、「うらやましいな〜」と本気で思っているケースが多いです。
中国人から、例文1の「装你」と言われたら、例文2,3を用いて、日本もバラ色じゃないことを伝えてあげて下さいね。
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