中国語を「聴き込んで、書きとる」をしていて困るのは、中国語簡体字の漢字と、日本の漢字が微妙に、ときには大幅に異なることです。
例えば、ぎんこう。
中国語の簡体字(中国大陸、つまり中国本土で使われている漢字)では「银行」と書きます。
日本の漢字「銀」と部首だけ異なるのにお気づきでしょう。
では、書きとりのときに、中国語の正確な漢字が、思い浮かばないときはどうしますか?
辞書で調べてみても、しっくりいく漢字がどれなのか分からないとします
間違った漢字で書いてもダメだと考えて、そこは空白にして書きとりを進めますか?
以下の例文で考えましょう。
「银行 信用卡 提供 方便 服务。」
ピンイン(中国語のフリガナ)では「yinhang xinyongka tigong fangbian fuwu.」
読みは「インハン シンヨンカァ ティゴン ファンビエン フゥウゥ。」
意味は「銀行の クレジットカードは 便利な サービスを 提供します。」
この文の聞き取りで、最初の文字「银」の書きとりに自信が無くても、空白にしないでください。
中国語の漢字が分からなければ、日本の漢字で、それも分からなければピンインで、それもダメならカタカナでいいので、とにかく何度も聴いて、その単語をスキップしないで、文字を書き込んでください。
数回聴いたけど、はっきり聴きとれなかったから、まぁいいか〜、とその単語を飛ばしてしまうと、中国語のリスニング力は向上しません。
では、書きとりで、文の中ほどの単語がどうしても聴きとれないときはどうしますか?
例えば、「银行 信用卡 〇〇 方便 服务。」と聞こえてしまう場合。
三つ目の単語が聞こえないときは、その文「全体」を聴こうとしてはダメです。
もうすでに書きとりが出来た単語は無視して、まだ書きとりが出来ていない単語に全神経を集中しながら、もう1回聴いてみてください。
例文でいうと、「银行 信用卡 〇〇 方便 服务。」 〇〇の前の、書きとれている二単語に意識を向けないで、〇〇だけに全意識を傾けて聴くということです。
これを繰り返すと、必ず聞こえるようになってくるので、安心してくださいね
そうしてやっとの思いで、一つの段落全部の書き取りが終わります。
ここまで投げ出さずに、やり終えたあなたは本当に立派です
さて、ここで初めて中国語の教科書の本文を開き、自分の書きとった内容と比べて、答え合わせしてみてください。
この瞬間まで我慢して、本文つまり答えを見ないで、書きとりをしてきていたおかげで、感動があると思います。
あ〜、この単語だったのか〜、なるほどね。
別の漢字を書いてたよ〜、そっか、こっちの漢字か〜。
たっぷり聴き込んだ後に、はじめて答え合わせをすることで、あなたの中国語のリスニング力は急激に引き上げられます。
答え合わせの後に、もう一度同じ部分を聞いてみると、見当違いの書きとりをしてしまった単語も、不思議と決して聞き間違えなくなります。
答え合わせをしたときに、脳が、その単語の声調、発音、文字、意味を整理して、正しく結び付けてくれるからなんですね
書きとりを、スキップしたくなる単語に出くわしても、あきらめずに聴き込んでくださいね。
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